治療を続けることの大切さ
治療に対して積極的にかかわっていきましょう1)

患者さん自身が積極的に治療に参加し、決めた治療を実際に行い、続けていくことは「アドヒアランス」と呼ばれ、統合失調症治療の成功に大きくかかわります。
統合失調症の治療には、再発防止のための投薬・服薬や心理社会的療法などさまざまなものがあり、しかも長く続きます。しかし、「医師の言うとおりに治療するだけ」だと、特に投薬・服薬を続けるのは難しいとされています。
そのため、患者さんと医師などの医療者がパートナーになって、一緒に治療をしていくことが重要です。言い換えれば、医師が一方的に治療を行うのではなく、患者さんが治療チームの一員になって治療を進めていくことで、治療の成功率を高めることができるのです。わからないことなどがある場合には医療者に相談しながら、積極的に治療に参加していきましょう。
アドヒアランスを上げ、薬物療法を続けるためには、以下のことが大切だとされています。
- 統合失調症について理解する
- 薬の重要性を理解する
- 投薬・服薬を続ける重要性について理解し、医療者と患者さんがともに考え、相談のうえで決定していくこと
- 参考文献
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- 丹羽真一編: やさしい統合失調症の自己管理 改訂版. 医薬ジャーナル社, 大阪, 2013, pp. 73-75