統合失調症ナビ

監修: 藤田医科大学医学部 精神神経科学講座 教授
岩田 仲生 先生

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神経伝達物質の働き1)

統合失調症は、精神機能を司る脳内のネットワークでの情報伝達がうまく働かなくなる状態です。情報伝達に欠かせない神経伝達物質の機能異常が、統合失調症発症の一因とされています。

神経伝達物質の働きを説明しましょう。

脳の神経細胞には木の枝のような樹状突起と、1本の長い軸索が付いています。神経細胞同士が情報のやりとりをする場所をシナプスといいます。

神経細胞の中で情報は電気信号となって伝わりますが、電気信号が軸索の末端までくると、シナプス小胞という袋が破れて神経伝達物質が放出され、隣接する神経細胞の受容体に結合することで情報が伝わります。

神経細胞同士の情報伝達

樋口輝彦ほか監修, 神庭重信ほか編: 臨床精神薬理ハンドブック 第2版, 医学書院, 東京, 2009, pp. 5-7より作成

統合失調症と関係があると考えられている神経伝達物質はドパミンやセロトニンなどです。

参考文献
  1. 樋口輝彦ほか監修, 神庭重信ほか編: 臨床精神薬理ハンドブック 第2版, 医学書院, 東京, 2009, pp. 5-7
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