薬物療法

統合失調症の薬物療法の中心は抗精神病薬というお薬です。抗精神病薬は古くから使われてきた第一世代の従来型抗精神病薬と呼ばれるお薬の群と、新しい薬理作用をもつ第二世代の新規抗精神病薬と呼ばれるお薬の群とに分かれます。従来型抗精神病薬は陽性症状にとても良い効果が認められますが、陰性症状や認知機能障害に対する効果はあまり望めません。新規抗精神病薬は陽性症状への効果に加え、陰性症状や認知機能の改善効果も望め、また副作用の発現も少なくなっています。新規抗精神病薬の登場により、統合失調症の治療は大きく前進したといえます。
また統合失調症の薬物療法では、多剤併用/大量療法が問題とされています。
多剤併用とは、複数の種類の抗精神病薬を用いることをいい、結果として大量療法にもつながります。1種類の抗精神病薬で十分な効果が得られない場合、他の薬剤を一緒に用いたりしますが、2種類以上の薬剤を一緒に用いると、期待する効果よりも副作用が強く出てしまうことが多くなります。多剤併用/大量療法は必要以上に行動が抑えられる過鎮静と呼ばれる状態を引き起こしたり、手足のふるえや耐え難い運動症状などの副作用をもたらしたりするため、患者さんが服用を止めてしまう大きな原因にもなっています。
したがって統合失調症の薬物療法は、なるべく新規抗精神病薬を単剤で用い、症状の程度に合わせて用量を調整するきめ細かい薬物療法を行うことが望ましいとされています。

剤形の特徴を知りましょう

抗精神病薬のさまざまな剤形